ゴキブリとは一体何なのだ?

『ゴキブリ』を定義してみよう

ゴキブリ(コックローチ)の身体は平たい卵型、下を向いた頭部に長い触覚、ほとんどの種に二対の羽があり、無脊椎動物である。ゴキブリは地球上の生物の中でも歴史の長さ、種類の豊富さ、繁栄の度合いなど屈指のグループ-つまり昆虫に属している。

昆虫は、およそ4億年前の化石からもその姿を見せている。焼け付くような砂漠や煮えたぎる温泉、雪に覆われた山や極寒の地域にまで広がっている。人間と食料資源をめぐって直接競合しているのも昆虫だけだ。またマラリアなど病気の媒介者として恐るべき存在になることもある。

『ゴキブリ』など昆虫の特徴

あらゆる昆虫は人間よりも数多くの筋肉を持つ。そのためそれぞれ平均すると自分の体重の20倍以上のものを引っ張ることができたりするのだ。(人間が捕まえられないのも無理は無い。)

すべてのゴキブリに共通する特性は、卵のカプセル・つまり卵鞘である。硬い殻で覆われた小さな『がま口』で、雌はこの中に卵を産み付ける。ゴキブリ以外で卵を入れる容器を持つ昆虫はシロアリやカマキリだけである。

『コックローチ』という名前について

[コックローチ](ゴキブリ)という語を聖書やシャイクスピアの作品の中から見ることはない。まだ最近の言葉なのだ。古代ローマ人は公衆浴場で見かける高温多湿を好むこの虫をルキフギア[lucifugia]と呼んだ。ゴキブリやネズミなど「日光を避ける」夜行性の有害動物全般を指す言葉である。数世紀に渡りゴキブリはこう呼ばれた。

コックローチという語が英語に入ってきたのは1624年-シェイクスピアの死から8年後-のこと。この年、ヴァージニア入植地のキャプテン・ジョン・スミスは、「スペイン人がカカローチと呼び、箱の中に入り込んでは餌を食べ、嫌な匂いを放つ糞で汚す、インドの昆虫の一種」について書いている。スミスが当時のスペイン人の言ったことを聞き間違えたのは確かだろう。18世紀半ばにはすでにスミスの語は『コック・ロチェ』(cock-roach)に変わっていた。その後、『コックローチ』(cock-roach)へと変化し、チャールズ・ダーウィンは、1859年に発表した『種の起源』の中でこの綴りを使用している。

コラム:ゴキブリは頭を切り離されても数週間生きることができる

ゴキブリの体

素晴らしいほどの進化を遂げたゴキブリ

ゴキブリは太古からほとんど変化していない。(つまりそれだけ環境に適応しているのだ!)フォルクスワーゲン・ビートルの設計者のように、繁栄の鍵を握っていると思われるデザインは頑なに守りつづけながら、時代とともに数えきれないほどの改良を加え、今日の姿になった。その結果とは、エイリアンのような外観と、我々人類をはるかに凌ぐ・上回る能力をもつ生物となった。

それぞれの部位について

頭部

触覚
温度、動き、匂いなどを感知する感覚器官を装備している。
八角形のレンズを二千個ずつ含んだ複眼と、光と暗さを認知するためのレンズのない眼点の二種類ある。
口部
頑丈な歯を備えたものを噛むための大顎が頭部を横切っている。指のような形をした小顎肢と下唇肢は食べ物を一つ一つ突き刺し、食べられるものかどうかを確認する。

胸部

それぞれの脚の先は二つの大きな爪がついている。これらをひっかけ鉤のように使い垂直の壁でも自分の体を引っ張り上げることができる。また、滑りやすい表面でも素早く動けるように粘着性のある特殊なパッドも備える。
ごくかすかな空気を伝わる音-他のゴキブリの足音まで-を聞き分ける。

腹部

尾角
圧力を感知する毛に覆われた角に接合した尾で差し迫った機器を警告する。警告メッセージは脳を通らず直接脚に流れる。
生殖器
(雄の場合)三本の鉤爪状のフックがあり、雌の腹部の先端に組み付くような作りになっている。

その他

からだ全体
継ぎ目のないキチン質からなり、さらに水分をはじく油で保護されている。体の水分を維持し、ほこりや病原菌を運ぶ微生物の侵入を防いでいる。
内蔵
ゴキブリほど無駄なくパッケージされた動物はほとんどいない。おびただしい数の体内器官が硬い外骨格の中に整然と詰め込まれている。

生体、生殖について

呼吸と循環

ゴキブリの心臓は腹部にあり、静脈も動脈もない細い管が基本的には戻り道のない組織を通って無色の血液を送り込んでいる。私たちの呼吸と循環の仕組みに比べると単純にできている。

消化と排泄

食べ物は口部を通り、口孔に入り噛み砕かれる。ゴキブリの最大の秘密は胃の中にある歯だ。これらは前胃にあるキチン質の歯状突起で、食べ物はここでしばらくの間こなされる。

脂肪体

ゴキブリ繁栄のもう一つの秘密が脂肪体で、腹部の満たせる空間をほとんどすべて埋め尽くしている白い塊の組織だ。

生殖

雄ならびに雌ともに体内配管組織は私たちのものにまったくもってよく似ている。精子を作る精巣、卵を生む卵巣、受精は体内で行われる。

感覚

ゴキブリは二つの脳をもつ動物である。頭、そして尾の部分に。既述した腹部でも説明したが、尾角から受け取った警告メッセージは、0.045秒で敏速な脚の動作へと移し替えられる。これは人間のまばたきよりも速い。丸めた新聞紙を振り下ろす前にごくかすかな風さえあればゴキブリは一足先に逃げることができる。

コラム:最近の研究で、ゴキブリは15分おきにオナラをすることが明らかになっている。また、死後18時間にわたりメタンを放出し続けることもわかっている。

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